キカシグサ

kikasigusa.jpg
ミソハギ科キカシグサ属

山間部の棚田へ行くと田んぼの縁の日の当たる部分に見られるキカシグサ。ネイチャーアクアリウム愛好家にとっては「ロターラ・インディカ」としてお馴染みの水草でもある。
水草といっても、完全に水中だけに適応したクロモのような沈水性植物に対して、キカシグサのように水底の土に根を張りつつ、水面から突き出して成長するものを抽水性植物というのだが、この仲間には水中では水中に適応した形態の茎と葉を展開し、水上ではまたそれに適応した形態へと変化するものが多く見られる。
本来は雨季と乾季があるような、例えばアマゾンのある地域のように、同じ場所が季節によって水底になったり干上がったりといった環境に適応したものなのだろうが、まさにその環境が水田によって人工的に再現されることによって分布を広げていったのだろう。
水草水槽で観るキカシグサの水中葉はピンク色を帯びてとても美しいのだがトリミングを怠ると水面から突き出して水上葉になってしまう。そんな時の陸上形態はよく目にしていたのだが、花が咲いた状態は今回初めて見た。
こうしてみると、葉の脇にこそっと咲く花は面白い形をしている。全体に花冠のような形に見える部分はガクで、小さい丸い突起物が花弁なのだそうだ。
Canon EOS20D
TAMRON SPAF90mm F2.8 MACRO

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